お寺の基礎知識|知れば10倍楽しくなる事①(建物についての基礎編)
お寺の基礎知識編①
お寺の建物編
仁王門
だいたいお寺の入り口にあり
仁王さん事・金剛力士を安置します。
阿吽の呼吸が由来の阿吽で表現されます。
口を開けている方を阿形(あぎょう)
口を閉じている方を吽形(うんぎょう)
お寺の聖域に悪いものが
入らないように睨みを利かせています。
通ろうもんなら小指で蹴散らされます。
阿吽の意味としては
人間が生まれる即ち赤ちゃん(阿形=口を開けている)が
泣くそして死ぬとき(吽形=口を閉じている)と
人間の命の始まりと終わりを表しているとされています。
仏教なので『無常』を目に見える形で
表しているのが仁王さんです。
本堂
お寺のメイン建物
アジフライ定食でいうアジフライのお皿
お寺のご本尊を祀る重要なお堂です。
なのでお寺の重要な法要や行事はここで行われます。
宗派によって呼び方が変わります。(お寺によってもかわります)
真言宗の場合
本堂や金堂(こんどう)
天台宗の場合
本堂や金堂(こんどう)
そして根本中堂(こんぽんちゅうどう)と呼ばれます。
有名なとこだと比叡山もそうですね!
禅宗の場合
法堂(はっとう)あるいは仏殿(ぶつでん)
有名なとこだと建仁寺とかですね!
講堂(こうどう)
大きなお寺にいくと見かけます。
決まったご本尊さんは無くかつては
このお堂で学問(お経の勉強や授業)を行っていた場所。
開山堂(かいざんどう)
お寺を開いたお坊さんや人を祀るお堂。
宗派によって呼び方が変わります。
(お寺によっても変わります)
真言宗の場合
御影堂(みえいどう)あるいは大師堂(たいしどう)
天台宗の場合
開山堂あるいは大師堂
禅宗の場合
祖師堂(そしどう)
浄土真宗の場合
御影堂(ごえいどう)
基本的に特別な行事以外は開いてません。
(浄土真宗は常時入れます)
五重搭或いは多宝塔(たほうとう)三重搭
お寺の代名詞な建物
これはお釈迦さんの骨を納める
仏舎利(ぶっしゃり)というものを模したものです。
なのでかつてのお寺ではメインとされる建物でした。
その後お寺では一番重要な根本を表す
(仏さんの世界)場所として祀られてきました。
内部としては基本的に釈迦如来を祀ります。
そして仏さんの世界を表す為に柱や壁に極彩色で
仏さんの絵が描かれています。
(ちょいマニアな話)
真言宗の場合は曼陀羅の世界を表すので
大日如来を中心に五智如来を祀ります。
(ほとんどが金剛界となります)
ちなみに胎蔵界の五智如来は珍しく
有名なとこでは和歌山県の根来寺の根本大塔
(大毘盧遮那法界体性搭 だいびるしゃなほうかいたいせいとう)
というとこにあります。
ただ堂内は狭く保存の観点から貴重な絵画や
仏像が納められているので破損や劣化を防ぐために
特別公開以外は絶対に入れません。
なので扉が基本的に閉まっています。
本来は公開したいのですが必ずと言っていいほど
絵画や仏像に触れる人がいるため中々入堂のチャンスはありません。
昔はそういった人が少なかったので割とおおらかで
自由に出入りできるお寺が多かったのですが年々触れるという方が多くなり
ほとんどのお寺で年々厳しくなり入堂できても
遠方から拝観という場合が多くなっています。
(お寺で内部の仏像や絵画や壁画を触るのは絶対NGですよ!!)
※教義の観点から浄土真宗では搭はありません。
鎮守社(ちょっとニッチな部分)
これは意外とあるお社です。
基本的に真言宗か天台宗のお寺にしかありません。
お寺と仏法を守る神さんをお祀りするお社です。
神さんなので神社形式の建築で建てられ参拝は柏手を打ちます。
(神仏習合という日本独自の概念からパッと見
神さんか仏さんかわからない場合があります。)
ちょい難しくなりますが祀られる方で判断することもできます。
ただ明確には決まっていないと思いますので
気になったらお寺の方に聞くとわかるかもです。
鎮守社や護法善神堂(ごほうぜんしんどう)とも呼ばれます。
なぜ神さんなのか!?
仏教伝来する以前より日本には神さんがおられます。
また土地・山にももちろん神さんがおられます。
(有名なとこだと高野山の高野明神さんですね!)
※因みに比叡山だと日枝山王二十一社権現という21人の神さんがおられます。
お寺を建立す際に建立する土地の神さんに
建立する旨が必要になってきます。
(家を建てる時の地鎮祭が身近なとこです)
神さんも仏法を聞かれるので快諾してくれます。
(神さんは特殊なので仏さんにはなれません このことはまた記事で書きます)
仏さんになれない代わりに未来永劫に渡り
仏法興隆の拠点であるお寺と仏法守る為に
お寺の境内に祀られます。
そこで建立したら終わりではなく
お寺側からはお礼として神さんを祀り
神さんは参詣者やお寺を見守ってくれます。
最後に
お寺でのよくある建物の意味について解説させて頂きました。
最後までお読み頂きありがとうございました!
建物ごとにも意味があり、知ると10倍楽しくなります!
詳しくなる必要はなくだいたい知っているだけで十分です。
知りすぎるとマニアになります(笑)
是非、お寺に参詣の際は楽しんでください!!
建物の基礎編でした!
また、神社の基礎編も紹介できたらと思います。
(神社も10倍楽しくなります)