朝光寺|東西両尊は三十三間堂に繋がる


朝光寺(ちょうこうじ)




朝光寺ってどんなお寺?

山号
 鹿野山(ろくやさん)

【宗派】
 高野山真言宗

【本尊】
 東本尊
 ・千手観音菩薩

  (兵庫県指定文化財
 西本尊
 ・千手観音菩薩

  (国指定重要文化財
 
 ※60年に一度の秘仏

【創建】
 伝・651年

【開山】
 法道仙人

住所
兵庫県加東市畑609

入山料・拝観料は無し

トイレ・駐車場完備

朝光寺の縁起


651年に法道仙人によって開かれ
現在の朝光寺裏山(権現山)に堂塔が
建立されたそうです。

1189年に現在の位置に移転。

伝承が多く確かな事は詳しくわからない・・・

本堂(国宝)

昭和29年に国宝に指定された本堂。

厨子の裏板の墨書から
室町時代(応永20年・1413年)

が見つかり建築年代が明らかとなる。



室町時代密教仏堂の代表作と言われ

『和様』に『禅宗様』の要素を加味した
『折衷様』呼ばれる建築だそうです。



和様と禅宗様の折衷様建築はどんなものですか?

と聞かれたら朝光寺の本堂です!!!

と答えても良いと言われるほどわかり易い
代表作であると言われています。

内部も重厚

今では手に入らないような
大きな木材で内部も作られています。


堂内の雰囲気がやっぱ違いますよね

東西両尊


朝光寺の御本尊は
東西両尊と呼ばれる2体の観音さん

内陣にはめっちゃ大きい厨子があり
扉が2つありそれぞれの場所にお祀りされています。

向かって右側は通称・東本尊
向かって右側は通称・西本尊

両尊とも千手観音さんです。

東本尊

東本尊(HPより拝借)

東本尊は創建当初から
安置されていると推測されます。

見た目は黒く古仏に相応しいお姿をされています。
※写真は公開されています。

10年前ぐらいに本堂の大規模な修理が終わり
落慶の記念で両尊ともに御開帳され拝観する事ができました。

地元の方の話では
60年に一回の秘仏ですが
今まで御開帳は西本尊だけで東本尊を生で見るのは初めてと
仰られていました。

長らく秘仏であったようです。

西本尊

西本尊(HPより拝借)

古来より
本堂が再建された時に
三十三間堂の観音さんを譲り受け安置された。

と言い伝えれている西本尊。

東本尊と比べて金箔が良く残る観音さんです。

フランスの展覧会にお出掛けされたりと
何度かお目に掛かれる機会があったようです。

言い伝えは本当だった!!

昔から言い伝えられていた西本尊の来歴

調査の結果

三十三間堂の観音さんに見られる墨書と花押が
西本尊からも見つかり一致したそうです。

これにより言い伝えは本当であったようです。

この調査により県の指定文化財から
2019年に国の指定重要文化財に昇格しました。

譲り受けた話

詳しい経緯はわかりませんが
三十三間堂が火災で焼失した時に
無事助かった観音さんを譲り受けたのでは
ないかと推測されています。

本堂が再建され西本尊が安置された
年代と三十三間堂の話がだいたい一致するので
再建の折になんか話があったのかもしれません。

厨子も西本尊用に改造された
痕跡が調査の結果判明しています。

最後に

秘仏なのでなかなかお目に掛かれませんが
国宝の本堂は見ごたえ抜群です!

また内部も違った雰囲気を味わえます。

お近くに来られた際はどうでしょうか~??


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